「Amazon広告の運用方法やコツが知りたい……」
「Amazon広告を成功させるためにはどうしたらいいの?」
そんな悩みや疑問をお持ちではありませんか。
確かに、Amazonに出品を始めたばかりで理解できていない方や、売り上げが伸び悩んでいる方も多いことでしょう。
Amazon広告では、自社の目的に合った広告タイプを選び、分析しつつ運用していくことがポイントです。
そこでこの記事では、Amazon広告の始め方と運用を成功させる6つのコツについて、詳しく解説します。
目次
Amazon広告とは?
Amazon広告とは、世界最大級のECサイト「Amazon」が提供する広告表示サービスのことです。
配信した広告はAmazonの商品検索結果ページや商品詳細ページに表示されるため、数多くの商品が出品される中で、自社商品の認知度を高める目的で利用されます。
つまり、出品者がAmazon広告を利用すれば、ターゲットとするユーザーに対して自社製品を素早く訴求できるのです。
また、Amazon広告は出稿の手続きが簡単な上に、少ない金額でスタートできます。
そのため、購入意欲が高いユーザーがサイトに来訪するAmazonにおいて、広告を効果的に配信できるツールだと言えます。
なお、Amazonの日本事業の売上高は、2022年で約3.2兆円、前年比では5.7%プラスで推移。
2016年から続いていた二桁増は昨年途絶えたものの、国内2位のヨドバシカメラとは10倍以上の差をつけており、商品を販売する上で魅力的なプラットフォームであることに変わりはありません。
Amazon広告の5つのメリット
では、Amazon広告が持つ5つのメリットについて紹介します。
購入意欲の高いユーザーに配信できる
Amazon広告の最大のメリットは、購入意欲の高いユーザーに自社商品を訴求できることです。
Amazonのサイトを訪れるユーザーは基本的に、何かを買う目的で商品を検索しています。
そのため、目的がないまま広告を眺めるユーザー層とは異なり、関連する商品を買ってくれる可能性が非常に高まるのです。
また、買う気がないユーザーより買う気があるユーザーに配信した方が広告効果は高いため、無駄な広告宣伝費を使わずに済みます。
自社の商品を見つけてもらいやすくなる
2つ目のメリットは、自社の商品を見つけてもらいやすくなるということです。
Amazon広告を利用すれば、検索結果画面などの一番目立つ位置に自社の商品を表示できます。
Amazonでは数億種類もの商品が販売されているため、ただ出品しただけでは商品を見つけてもらえません。
広告の出稿によって見えやすい位置で商品を訴求すれば、自社商品の認知度が高まり、売上のアップにもつなげられるのです。
膨大なデータを元にターゲティングできる
メリットの3つ目は、Amazonが持つ膨大なマーケティングデータを利用して、見込み客をターゲティングできるということです。
自社ECサイトの場合、初めて利用するお客様のデータは何もなく、効果的な広告配信はできません。
一方、世界中のユーザーが利用するAmazonには、膨大なデータが蓄積されています。
Amazon広告ではそれらのデータを活用できますので、ユーザーごとの趣味嗜好に合わせた効果的な広告配信が可能です。
購入やレビューが増えると売上も上がる
4つ目のメリットは、購入やレビューが増えるほど、売上も上がるということです。
Amazonでは、購入数が増えると人気商品と認識されて検索上位となり、多くの人に購入してもらうことでレビューも増えていきます。
近年では、ユーザーが商品を購入する材料として購入者によるリアルなレビューが重視される傾向にあるため、レビューが多くなれば購入数も増加していくでしょう。
購入数とレビュー数の相乗効果によって、商品は加速度的に売れるようになります。
競合他社の商品ページにも配信できる
5つ目のメリットは、競合他社の商品ページにも広告を配信できるということです。
Amazonには非常にたくさんの出品があるため、商品は必ずといっていいほど競合します。
そんなライバルの商品ページに自社の広告を配信すれば、比較検討しているユーザーを誘導できるのです。
例えば、Amazonで他社のシューズを見ているユーザーに自社シューズの広告を配信すれば、興味を持って見てくれるでしょう。
これは他のECサイトにはない機能で、競合商品がひしめくAmazonならではのメリットです。
Amazon広告の種類
次に、Amazon広告の種類について見ていきましょう。
Amazon広告にはたくさんの種類が用意されていますが、こちらでは主に利用される「スポンサー広告」の3つを紹介します。
スポンサープロダクト広告
1つ目のスポンサープロダクト広告とは、Amazonの商品検索結果ページや商品詳細ページに自社の商品を表示する広告のことです。
自社商品に関連するジャンルのキーワードで検索した際に配信されるため、購入意欲の高いユーザーにアプローチできます。
そのため、特定の自社製品の認知度を高めたい出品者によく利用されている広告です。
また、スポンサープロダクト広告はクリック課金制を採用しており、1日の予算限度額を設定すれば低予算で広告配信をスタートできます。
スポンサーブランド広告
2つ目のスポンサーブランド広告とは、自社のブランドロゴとともに、最大3つの商品をAmazonの検索結果ページや商品詳細ページに表示する広告のことです。
自社ブランドを持つ出品者のみが利用可能で、サイトの一番目立つ位置に配信できます。
自社商品に加え、ロゴやメッセージを訴求した上でAmazonストアやランディングページに誘導するため、ブランド全体の魅力を伝えられます。
そのため、自社ブランドを知ってもらうきっかけを作り、認知度を高めたい出品者に最適の広告です。
こちらもクリック課金制で、商品コレクション・ストアスポットライト広告・動画という3つの広告フォーマットを持ちます。
スポンサーディスプレイ広告
3つ目のスポンサーディスプレイ広告とは、上記2つの検索連動型広告とは異なり、Amazon内での行動からユーザーの興味関心を推測した上で、購入確率の高い商品を自動で配信する広告です。
Amazonに自社ブランドと販売商品の商標登録をした上で、大口出品プランを選択した出品者のみが利用できます。
また、過去の行動履歴に基づいた商品の広告だけでなく、一度ページは見たものの購入には至らなかった商品を訴求する「リターゲティング」も可能です。
したがって、ブランドの認知拡大に加え、自社商品を再検討して欲しい出品者に利用されます。
課金方式は、クリック課金制とビューアブルインプレッションの2つから選択可能で、前者はクリック数に応じて課金される方式ですが、後者はユーザーの画面に表示されたインプレッション数に対して課金が発生する方式です。
Amazon広告の始め方
ここからは、初めて利用する方に向けて、Amazon広告の始め方を解説します。
セラーセントラルに登録する
まず、出品用のAmazonアカウントを登録し、セラーセントラルを開設します。
セラーセントラルとはAmazonで商品を売るための管理画面のことで、出品や販売に関わる全ての作業は全てこちらで行います。
アカウントを登録するには、本人確認書類とクレジットカード情報、そして取引明細書をそろえた上で審査を受ける必要がありますので、事前に準備しておきましょう。
法人の場合は上記に加え、登記簿謄本も用意します。
3営業日ほどかかる登録審査を経て出品用アカウントを入手したら、セラーセントラルにログインします。
キャンペーンを作成する
次に、セラーセントラルからキャンペーンを作成します。
広告キャンペーンマネージャーを立ち上げ、スポンサープロダクト広告・スポンサーブランド広告・スポンサーディスプレイ広告の中から、出稿したい広告を1つ選択しましょう。
スポンサープロダクト広告の場合は、自動でターゲティングを行う「オート」と、検索キーワードや類似商品を自分で調査した上でセットする「マニュアル」が選択できます。
初めて広告運用する人は、まず「オート」からスタートするのがおすすめです。
その後、入札額と1日の予算を入力して広告する商品を選択すると、キャンペーンが作成されます。
広告を運用して効果を確認する
作成したキャンペーンを開始すると、Amazonで広告が配信されます。
ほとんどのAmazon広告はクリック課金制のため、クリックされた回数分のみ料金が発生します。
配信後は、広告キャンペーンマネージャーで広告の効果をチェックしましょう。
こちらでは、掲載インプレッション数やクリック率、新規顧客の人数、ストアへのトラフィックなど、さまざまな項目が数値化されています。
これらの数値を分析してパフォーマンスを確認し、広告を最適化していきましょう。
Amazon広告の運用を成功させる秘訣
最後に、Amazon広告の運用を成功に向けた、具体的な6つの秘訣を解説します。
目的に合った広告を選択する
Amazon広告を成功させる秘訣の1つ目は、目的に合った広告を選択するということです。
スポンサープロダクト広告・スポンサーブランド広告・スポンサーディスプレイ広告の3種類のうち、自社の目的に合う広告で出稿すれば、高い効果が得られます。
スポンサープロダクト広告は、ユーザーに商品を購入してもらうためのものです。
一方でスポンサーブランド広告は、自社のブランドや商品の認知度を向上できます。
そして、商品紹介ページに表示されるスポンサーディスプレイ広告は、強い購入意思があるユーザーをターゲットにしています。
これらの特性を活かして、出稿する広告の種類を検討しましょう。
キーワードターゲティングを運用する
2つ目は、キーワードターゲティングを運用することです。
初めてAmazon広告を運用する際は、システムが自動でターゲティングしてくれる「オートターゲティング」がおすすめです。
しかし、オートターゲティングは配信キーワードをコントロールできず無駄なコストがかかる上に、入札に強弱がつけられないという弱点があります。
手動で運用するキーワードターゲティングを用いれば、反応の高い特定のキーワードに入札を集中してより購入意欲の高いユーザーにアプローチするなど、費用効果の高い広告配信が可能となるのです。
キーワードターゲティングは比較的簡単に始められるため、広告配信に慣れてきた段階で取り組んでみるといいでしょう。
商品ページを最適化する
3つ目は、商品ページを最適化することです。
いくら広告で商品ページにユーザーを誘導したとしても、商品自体が魅力的に映らなければ買ってもらえません。
そこで商品ページを最適化して、ユーザーに商品の魅力を伝えましょう。
商品名やブランド名を分かりやすく表記し、サイズや色といったユーザーが気になるポイントを具体的に細かく記載することが大切です。
また、写真についても実際に使用しているシーンを含めて複数枚を登録しておけば、商品の魅力が分かりやすく伝わります。
多く売れている競合商品のページを参考にして、商品ページを最適化しましょう。
広告レポートを分析する
4つ目は、広告レポートを分析することです。
広告レポートで効果を確認した上で運用を改善すれば、売り上げの向上が期待できます。
また、広告レポートは予算配分の判断材料にもなりますので随時チェックしましょう。
よりユーザーにインプレッションされるのはどんなキーワードか、広告表示に対するクリック率はどれくらいか、そして成約率はどれくらいあったのかなどを把握すれば、ターゲティングを改善した効果的な広告が配信可能です。
ビッグセール時に広告を運用する
5つ目は、ビッグセール時に広告を運用することです。
Amazonは1月の初売りや7月のプライムデーなど、年に数回ほどビッグセールを開催。
そこでは商品の大幅な割引や高いポイント還元があるため、ユーザーの購入意欲が高まります。
商品ページに訪れるユーザーも増えるため、ビッグセールに合わせて運用すれば広告の費用対効果も一段と高まるでしょう。
一方で、他社も広告予算を投下することで、ビッグセール中はクリック単価が上昇します。
そこで、1〜2週間前からキーワードの選定などを準備しておきましょう。
Amazon DSPで外から誘導する
6つ目の秘訣は、Amazon DSPでサイト外からユーザーを誘導することです。
Amazon DSPとは広告主のプラットフォームのことで、ポータルサイトやニュースサイトなどのメディアにおいて、自社商品のバナー広告を配信できる機能を持ちます。
つまり、Amazonの内部だけに配信するスポンサー広告に対して、Amazon DSPでは外部サイトでも自社製品を訴求できるのです。
DSPで広告対象となるユーザーの性別や年齢、趣味嗜好などを細かく設定すれば、自社ブランドの認知度が大きく向上し、潜在層も掘り起こせるでしょう。
本格的な運用ならコンサルを活用
ここまで、Amazon広告の概要や運用の秘訣について解説してきましたが、本格的に広告を運用するのであればコンサルタントの活用がおすすめです。
Amazonの出品は、商品ページの作成や撮影した写真の登録、在庫管理など膨大な業務がありますが、そこに広告運用が加わることで担当者の負担はますます大きくなります。
Amazon広告コンサルタントを活用すれば、具体的な広告戦略はコンサル側で考えてくれるため、担当者は商品の出品管理に集中できるでしょう。
また、コンサルはAmazon広告運用の経験を多く持っていますので、自社の運用に対しても適切なアドバイスをもらえます。
広告運用にリソースをかけられる企業は少なく、キーワードターゲティング選定のアドバイスがあれば運用の時短につながり、コストも削減可能です。
時々あるAmazon広告の仕様変更も、コンサルがいれば対応を丸投げできます。
コンサルを活用することで広告の費用対効果が向上し、さらなる商品の売上増加が見込めるでしょう。
まとめ
今回は、Amazon広告の始め方と運用を成功させる6つのコツについて、詳しく解説しました。
Amazon広告では、自社の目的に合った広告タイプを選んだ上で、配信結果を分析しながら運用しましょう。
Amazon広告を本格的に運用するのであれば、コンサルタントの活用がおすすめです。
広告戦略や仕様変更への対応などはコンサルティングサービスに任せ、商品の出品管理に自社のリソースを集中させて、売り上げを伸ばしていきましょう!